2021年04月

2021年04月29日

怪しい捜索隊 後半

2021.4.24

白鷹山の伏流水が湧き出す五番御神酒で昼食を終えた後、嶽原の集落に向かいました。

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嶽原は廃村になってから久しくなります。まだ、一番北側に1世帯が暮らしている雰囲気がありますが、次々と建物が崩壊して、見る影もなくなりました。

上の写真のところのT字路の角に冬期分校が立っていましたが、無くなってしまいました。毎年、桜が見事に咲きます。また、写真は撮ってきませんが、モミジの木が太くて大きくなりました。昔の写真と比較すると一目瞭然ですが、後日、紹介したいと思います。

山形市大平の方から登山者が歩いて来たので、嶽原側からの登山道について尋ねました。昨年の大雨で登山道が通行止めになっていました。登山者に尋ねると、一部崩れているところはあるものの通れるとのことでした。

このT字路を右折して、狐越の峠に行ってみましたが、峠から先は通行止めになっていました。

捜索地図02

狐越から戻って、山形市大平から白鷹山の東に延びる稜線を越えて、上山市沼田へと砂利道の林道を走りました。

ちなみに、白鷹山から延びる稜線は白鷹カルデラの外輪山です。無数に点在する湖沼群はカルデラの爆裂火口にできたものです。

捜索地図03

沼田を南下すると旧国道348号線の小滝峠の十字路に出ます。真下には国道348号線のトンネルが走っています。十字路をそのまま南下すると砂利道の林道になります。

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この林道は案内板によると上山市が21年の年月をかけて整備した森林管理道やまびこ線のようです。路面状態も良く管理されている林道のようでした。

林道には専用林道と併用林道があります。専用林道は森林管理だけが目的のために一般車は入れませんが、併用林道は生活や観光との目的を併せ持つために一般車も入れます。

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やまびこ線の終点は国道348号への県道と合流します。ここから南下すると上山市の高松葉山温泉方面に抜けることができます。

私たちは、高松葉山温泉方面へは向かわず、途中の大平山に行く峠から龍神の桜がある上山市滝沢へと向かいました。

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龍神の桜は、まだ残っていました。昨年の4月29日で満開でした。龍神の桜は満開でした。で紹介しています。今年は、一週間以上、季節が進んでいました。

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仙人曰く、「長井市の久保の桜は、あんなに有名なのに、なぜ、龍神の桜は知られていないのだろう。」「もっと、有名にしてあげればいいのに」が口癖です。

有名でない方がコロナでも人が集まらずに、私としてはツーリングでは良い観光地です。

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滝沢から、元来た道を戻らずに、尾根沿いに上山市高松に抜けました。

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三方山の東に延びる尾根を走る道沿いはタムシバの群落地でした。演歌「北国の春」に出てくるコブシと違って東日本のタムシバは高木ならず、低木で群生しているのがほとんどのようです。

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花びらの下に葉が無いのがタムシバです。

尾根道から一気に上山市街地へ下りずに、途中、寄り道をしました。市街地南部を一望できるところがあり、時々、コーヒータイムを取る場所です。

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タラの木が植えてあり、ワラビ園もあります。時々、散歩の人が歩いています。こんな高いところまで歩いている人がいるものだと感心しています。

私は冬はリトルカブで通勤できないので、往路をバスで、復路の7kmを歩いて帰ります。

仙人と小一時間、四方山話に花を咲かせ、結局、行方不明の女性の手掛かりは見つからずに帰ることになりました。




2021年04月28日

怪しい捜索隊 昼食

2021.4.24

午前中の捜索は手掛かりなしでした。

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捜索地図02

山辺町嶽原(たけばら)の湧水地・五番御神酒(ごばんみき)で昼食としました。

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五番御神酒、白鷹山の伏流水が湧き出るところです。この場所の他にも、隣の集落の山形市大平のユキツバキが咲く湿原の南側を東西に走る水路の中ほどにも、似たような湧水地があります。

案内板にはありませんが、昔、天然のマイタケが取れたそうです。今はきれいに整備されていますが、元々は鬱蒼とした森だったと、この嶽原で生まれ育った私の母が言っていました。

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いつも途切れることなく、水は湧き出ています。見ていると不思議な感覚を覚えます。

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コストコのベーグルを二枚切りし、トースターで焼き、キャベツに目玉焼きやハムを重ねて作ったハンバーガーで昼食としました。

コーヒーはフレンチプレスで抽出したものをステンレスの魔法瓶に入れて持ってきたものです。不思議なことに、煎れたてのコーヒーよりも、香ばしく風味がよくなります。魔法の瓶だからなのでしょう。

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仙人は珍しく、パンに鶏肉を焼いたものだけを挟んだサンドイッチを持ってきました。以前、パンはトーストして、熱を下げてから挟んだ方が美味しいとアドバイスしたところ、そのやり方が良いとわかり、サンドイッチを作る時は必ず熱を下げてから挟むようになったそうです。

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仙人は数日前に、前回のツーリングで行った西川町や大江町へ出かけたそうです。その時、川岸で上手に釣り竿を操る若い女性を見てビックリしたそうです。

私が最近は若い女性に釣りが人気で、インスタグラムで女性たちをフォローしていると話したことがありました。

仙人は若い女性が釣りをすることに違和感を覚えていました。釣りは男がするもの、自分は釣りの名人であるという昭和チックなものです。

その感覚はセクハラに近いと切り込むと、釣っている女性が男勝りに見えたと言い訳をしていました。

そんな馬鹿話をしながら昼食を終え、急遽、白鷹山を越えて、上山市の龍神の桜を見に行くことにしました。

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2021年04月25日

怪しい捜索隊 前半

2021.4.24

行方不明の赤いハスラーの持ち主を探すために、遅山仙人を連れ立って、山形市の西部にある白鷹丘陵の根元付近を中心に走り回りました。

仙人に弁当持参と指示し、私もベーグルでハンバーガーを作りました。

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ガスボンベがガス欠なので、フレンチプレス2台で1リットルのコーヒーを作り、ステンレスの真空魔法瓶に詰めて持って行きました。

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仙人曰く、「呆けると、どこまでも走ってしまって、トンデモナイ所で発見される。」と宣うので、山奥ではない、普段は走ることのない、沢沿いの行き止まりの道を中心に走ってみました。

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目につくのは赤い車ではなく、山菜ばかりです。タラノメは高い所しか残っておらず、とても手が出ませんでした。

高台から双眼鏡を使って、赤い車を探してみました。

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普段は走らない道をくまなく走ってみたので、こんなところに仙人が好きそうな神社があると、新しい発見ばかりでした。

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集落から、ちょっと上ったところにお地蔵さんたちがいました。

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天保年間に作られたお地蔵さんのようでした。

ここで妙案が浮かびました。以前からテーマを持って走ろうと仙人に提案してきました。毎日、日記をつけ、机上の歴史に自己満足してきた仙人を若輩の私が叱咤激励し、これからは人のために生き、後世に記録を残すことを考えるように伝えてきました。

今後、山形盆地の縁を走り、文学壮年の遅山仙人からレポートを書いてもらい、私が写真を撮って文字に起こして、記録に残すことで合意を得ました。多分、ブログという形になると思います。

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お地蔵さんの先に手配の赤い車発見かと思いきや、車種も違い、ブドウの剪定をしている人の車のようでした。

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行き止まりの道を何度も往復し、国土地理院2万5千分の1地形図に記載されている道路の奥に、地図にない道が続き、行きついたところは溜池でした。

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ここまでは道路が所々ぬかるみ、多少難儀を強いられました。この池に到着して驚いたのですが、赤やオレンジや白の錦鯉が泳いでいました。

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捜索を始めて2時間、午前10時になったのでコーヒータイムとしました。

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お茶請けに白ササゲで作って冷凍しておいた羊羹を持って行きました。ササゲは一晩水に漬け、軽く煮た後、皮をむき、圧力釜で炊いて裏濾しし、寒天で固めたものです。

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ショウジョウバカマが満開でした。

昼近くなって県民の森に向かうために早坂林道を上っていきました。

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途中、山菜取りをしているオバちゃんたちに声をかけ、赤い車を探しているので見つけたら警察に連絡してくださいと頼みました。怪しい二人連れのカブライダーの話を聞いてくれました。

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最初、樋口沼に行く予定でしたが、昨年から今年の大雪のために、木々が倒れ、家族広場から下は通行止めになっていました。急遽、白鷹山の北の登り口の嶽原(たけばら)に向かうことにしました。

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大きな木が幹から裂けるように枝折れしている木がたくさんありました。

県民の森の行き止まりの林道や、昔、牧草地だった場所へ往復しながら、昼食場所として湧水地がある五番御神酒(ごばんみき)を選びました。


2021年04月23日

行方不明者を探しに

昨夜、遅山仙人から電話が入りました。ツーリングの誘いでした。

先日、仙人の高校時代の同級生で長らくパーキンソン病を患い、仙人が時々面倒見ていた人物が亡くなり、虚無感に打ちひしがれて、私に電話を掛けてきました。

本来なら、金曜日が休みの私ですが、4月は書き入れ時で、今日も含めて3週連続金曜の休みなしで、代休をゴールデンウィークの頭に付けて9連休になります。

私にとってのゴールデンウィーク初日になる4月27日にツーリングに行こうかということで、仙人との話を終わりました。

ところが、今日になって、一昨日流れてきたFacebookの友人からの行方不明の情報が私の元部下の母親であることがわかり、急遽、明日、あてもありませんが、探しに行くことにしました。

先ほど、仙人に電話して捜索のツーリングに誘ったところ、快くOKの返事をもらったので、明日の朝、捜索に出かけることにしました。

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ちなみに車両番号は山形580ね6680です。

お心当たりのある方、山形警察署にご一報ください。




himajintaro at 21:32|PermalinkComments(0)よもやま話 

2021年04月17日

仙人の渋い秘密兵器登場

2021.4.10

2021.4.3のお花見の穴場発見!で見つけたJR左沢線柴橋駅の桜が見ごろだろうと思い、一週間後の4月10日に遅山仙人を誘って、柴橋駅に向かいました。

残念ながら、一週間たっても桜はほとんど咲いていませんでした。

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ただ、駅のホームから見る朝日連峰はとてもきれいなものでした。そこで、仙人の提案と先導で、さらに景色の良い左沢館山城跡(楯山公園、別名日本一公園)でコーヒータイムにすることにしました。

ところが左沢駅付近で仙人は公園の場所が分からなくなり、代わりに私が先頭を走ることになりました。

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この公園は山城の跡で、大江町が良く見渡せます。眼下に、左沢線の2両編成のワンマンカーが走ってきました。実は、柴橋駅で10時1分着の下りの列車を待って写真を撮るつもりでしたが、桜がほとんど咲いていないので諦めました。ちょうど、その下り列車が終点、左沢駅に向かっているところでした。

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一眼レフの望遠レンズで朝日連峰を引っ張ってみました。天気はパッとしませんでしたが、比較的きれいに撮れました。

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ここで、仙人の秘密兵器が登場しました。

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いつ洗ったのか、わからない程、コーヒーの渋の付いた直火式エスプレッソコーヒーメーカーです。

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直火式エスプレッソコーヒーメーカーは本体の熱が冷めないと、コーヒー豆を入れるバケットが取り出せません。このため、屋外では水場の無い所では本体を冷やすことができません。手持ちの水で冷やすことなります。

運良く公園の水道で冷やすことができ、二杯目を出すために火にかけましたが、運悪くガスボンベが空になり、あえなく、終了となってしまいました。

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少ないコーヒーを飲みながら、日本一公園から景色を堪能しました。

仙人から昼食場所のリクエストが入りました。場所は、西川町の入間(いりま)にある蕎麦屋さんです。私はすぐに清右衛門だろうと答えると仙人は「何で3秒で答えられるのか?」とびっくりしました。

庄内方面に向かう時は、必ず、入間を走るので、この店を以前からマークしていました。

開店の11時30分に間に合いそうなので、早速、清右衛門に向かいました。

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予想通り、11時20分には到着し、ポールポジションを取りました。人気店のようなので、コロナ対策も考え、開店と同時に入ることにしました。

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開店を待つ間、あることに気が付きました。門柱に「入間」とありました。ここは、西川町入間です。

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そして、道を挟んだ向かい側の田んぼの奥の山の中に「入間神社」があるのです。

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蕎麦店の敷地は低い石垣で囲まれていました。私が推測するには、この店は入間の旧家で庄屋・名主だったかもしれません。地名に自分の姓が付き、さらに自分の敷地から自分の姓が付く神社の参道が伸びているというのはただ者ではありません。

歴史研究家の仙人でも気が付かなかったようです。机上の歴史は、えらく詳しいのですが、現場は、からっきし弱いのです。

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家は旧家と思われるような建物ではありませんでした。一般の住宅で蕎麦屋を営んでいるようでした。

11時30分の開店とともに暖簾が下がり、入店しました。私たちの後に、家族が一組入りました。

何か月か前に仙人は、この店に来たそうです。しかし、店は臨時休業だったようです。このため、仙人のリベンジとなりました。店主によると入院して店を休んだことがあったそうです。

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私は寒晒し(かんざらし)そば大皿盛りと天婦羅を頼みました。もちろん、仙人も同じ寒晒しそば大皿盛りを頼みました。

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寒晒しそばを考案したのは、今は高齢により廃業された山形市土坂で大山桜という蕎麦屋さんを営んでいた男性です。この男性とは古くからの知り合いでした。

蕎麦の実を冬の流冷水に漬け、さらに冷たい空気に晒したものを挽いて打った蕎麦を寒晒しそばと言っています。

考案した男性は蕎麦組合の人たちと毎年、自分の敷地で蕎麦の実を寒さに晒していました。しかし、男性は蕎麦組合に加入していなかったので、「寒そば」という名で店で出していました。

寒晒しそばは、あっさりと上品な風味です。私は風味の強い田舎蕎麦系が好みです。考案者の男性も田舎蕎麦系の方が美味しいと言っていました。好みは分かれるところです。

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この店の寒晒しそばは、白くてモチモチとした食感がありました。大石田町藁口にある「わらくちそば」の麺を細くしたような感じです。「わらくちそば」は2018.11.19 新そばまつり  気になるそば屋さんで紹介しています。

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財布を持たない仙人は、素行を見かねた近くに住む叔母から財布とバッグを預けられて持つようになりましたが、相変わらず、ズボンのポケットなどに小銭や札を忍ばせていました。

清右衛門から来た道と同じ寒河江川右岸を走り、途中から、スーパー農道に入りました。仙人が昔釣りに行った池に行きたいと言うので、仙人の記憶をたどり、スーパー農道沿いの池に行ってみました。

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行ってみた池は藤田溜池という農業用のため池でしたが、仙人の記憶の池ではありませんでした。ブラックバスを釣るバスラーが一人、ロッドを振っていましたが全く当たりがありませんでした。

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仙人はこの池が藤田溜池であることと、自分が行ったことのある池は、もっと南にあることをスマホのGoogleマップで確認しました。

変な所を押して若い姉ちゃんの写真が出てくると、何だかんだ言っていた仙人ですが、しっかりとGoogleマップが使えるようになっていました。仙人も進化しました。

ここから、スーパー農道で中山町へ出ました。

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途中、上の写真から少し上った所で、土砂崩れや大雪によるたくさんの倒木があり、一部、片側通行になっていました。そして、写真のように通行止めの看板が立っていましたが、私たちが通ってきた所には通行止めの看板は立っていませんでした。

今年は大雪により、通行止めの山道が多いかもしれません。山形市内の緊急事態宣言が解除ならない内は県境越えは控えようと思っています。




himajintaro at 11:17|PermalinkComments(0)観光 | お食事処