2019年09月

2019年09月29日

天空の集落ではなく限界集落? 2019.9.20

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道海に辿り着いて、一番最初に目に飛び込んできたのが、上の写真の左側にちょっとだけ見える建物です。

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外壁が横板で、一見、学校風。矢切に大きな「丸に五三の桐」の家紋の細工がしてあります。

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「かたくり庵」と大きな表札がありました。

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能舞台のような建物もあり、イベント会場的な、体験学習施設かなと思わせるような、個人の住まいを利用した施設の様な感じがしました。すぐに、ネットで調べたいところでありましたが、ここは圏外です。

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圏外で唯一使える、アプリの国土マップRで見ると「かたくり庵」は別の場所にありました。このアプリは国土地理院2万5千分の1地形図上にGoogleマップの位置データーをレイヤーして使っているようですが、時々、位置がずれているようです。

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帰宅後、「かたくり庵」について調べましたが、詳細な沿革がわからず、「かたくり庵」で年に何度かイベントが行われ、ファンクラブのような会員がいて、道海の地域おこし的な役割を果たしているようでした。

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道海という地域を表すような看板はなく、道海村づくり協議会が建てた古ぼけた看板には「歩み入る人にはやすらぎを 去る人には幸せを」というフレーズとワラビ、ゼンマイ、タケノコ、キノコの絵が描いてありました。

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民家の敷地に郵便ポストがあり、この家の玄関の扉の上には「〒郵便局集配職員休憩所」のプレートがかけてありました。この家が集配の役割を果たしているのでしょうか。

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家はたくさんありましたが、暮らしていると思われる家が何件かありましたが、人が全く見当たりませんでした。私たちを見た犬の遠吠えだけが集落の中で響き渡っていました。

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庭先に赤いスモモの木がありました。(写真上、建物のすぐ左)昔からの品種で、皮も果肉も赤く、熟すと甘くなるものの、虫が付きにくく、丈夫な木ですが、今ではほとんど見られることがなくなりました。

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神社と集会施設に建っていた石碑から江戸時代元禄年間以前に開拓者が入植して道海の礎が作られたことがわかりました。

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集会施設の玄関先をお借りしてコーヒータイムとしました。

仙人が道海に来たかった理由の一つは、鈴木俊一元東京都知事の両親の出身地が道海であったことのようです。仙人の身内が東京で医業をしていたころ、そこに鈴木氏が通院して親の出身地を明かしたとのこと。

鈴木氏は親の出身地を明かしたことが無く、両親とも道海出身だと仙人は言っていましたが、半分正解のようです。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、父親の出身は山形県西村山郡七軒村(現・大江町)とあります。母親は山口県を出身とする男性の子供のようです。

この地が
七軒村であった証拠が残っていました。

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「大江町立七軒西小学校 道海分校」の跡地がありました。

道海は仙人が言うような天空の集落ではありませんでした。大江町役場によると6世帯10人が暮らす集落だったのです。年齢構成がわからないので、はっきりしたことは言えませんが、もしかしたら、65歳以上の人の割合が50%を越えている限界集落かもしれません。

マユツバ者の仙人に振りまわされて道海に辿り着きました。

ここからは、舗装道路を走り、白鷹町まで最上川沿いに南下することにしました。白鷹町でも、マユツバな話が待っていました。

2019年09月28日

天空の集落? 2019.9.20

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遅山仙人が言う小学校が廃校になった旧立木小学校であることがわかりました。そこから、西に行くと、さらに古い立木小学校の跡地のすぐ脇から右折すると天空の集落?への林道に繋がっていました。

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仙人が最初に言っていた、小学校のすぐそばから行けるのは、今では建物のない小学校跡地だったのです。この情報をどこから仕入れてきたのか、不思議です。断片的に出てくる仙人の言葉から整理していくと、どうも天空の集落は大江町の道海(どうかい)という集落のようなのです。

最初から、そう言ってもらうと、わざわざ、林道を走らずに、舗装された県道を走ることができたはずなのです。しかし、仙人の頭の中は、勝手な天空の集落のイメージが強く、辿り着くのがやっとだという思い込みがありました。

とにかく、小学校跡地からGoogleマップには載っていない、国土地理院2万5千分の1地形図の表示基準に載っている軽歩道・徒歩道で表示されている道を北上しました。

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コンクリート舗装から砂利道になると轍(わだち)が荒れているところが多く、道路中心に草が生い茂っている状態だったので、草を踏んで走行した方が安定走行ができました。

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下の写真の三本杉峠までは少々荒れた路面でした。

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下に道海までの国土地理院2万5千分の1地形図を表示します。コースを青で塗りつぶしているので、どこが軽車道で、どこが徒歩道なのかわかりません。しかし、今回のツーリングで使ったスマホアプリに国土地理院2万5千分の1地形図に軽車道と徒歩道が表示されます。後になって、このアプリが大変活躍することになります。

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三本杉峠からは比較的落ち着いた路面になっていきました。

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先ほど紹介したスマホアプリは国土マップRという国土地理院2万5千分の1地形図を利用したものです。

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携帯電話が電波の届かない圏外になった時に威力を発揮します。電波の届く圏内のうちに前もって目的地周辺を表示しておくと地図情報が読み込まれるようです。圏外になった時にアプリを立ち上げるとGPSで自分の位置を表示してくれます。

ちなみに、三本杉峠から「標高:430m」の右側辺りまで破線の徒歩道で表示されていましたが、実際は軽車道になっていました。

上の地図は、下の場所を表しています。

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途中、集落があったと思われる場所があり、比較的新しい建物が立っていて、電気も来ているようでした。

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さらに進むとT字路になります。

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ここは、アプリで左に進むことがわかりました。

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さらに分かれ道で

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左に進みます。

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そして、ついに天空の集落???

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大江町道海に辿り着きました。

2019年09月26日

今まで行ったことがない集落 2019.9.20

以前から、遅山仙人が朝日町の小学校を過ぎて、上ったところに天空の集落があるというので、行ってみることにしました。仙人によると、山の急斜面に人が住んでいない、「今まで行ったことがない」ような集落があるというのです。

ということで、事前に調べてみると、朝日町立西五百川(にしいもがわ)小学校のすぐ南に道があるので、集団登校の時間にカブ2台で上って行きました。しかし、そこは、とても天空の集落とは言えない、普通の山あいの集落でした。

再度、仙人に聞き直すと、五百川温泉の従業員から天空の集落に行く道があると聞いたというのです。つまり、仙人はまるで行ったことがあるような言い方をしましたが、実際は「今まで行ったことがない」のです。

仙人は、時々、こういうことを仕出かします。仙人を先頭にして走ると、情報が二転三転し、目的地に着かないことが度々ありました。

立木

仙人が言う小学校とは廃校になった旧立木小学校であることがわかり、西五百川小学校からさらに南下し、朝日川沿いの県道を立木集落に向かいました。

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2019年09月23日

岩出山へ  二口林道

定義で三角油揚げを食べた後、同じ道を逆戻りし、JR仙山線・陸前白沢駅近くのGSで給油しました。

ガソリンスタンド

このGSは営業しているのかどうか、傍目ではわからいので、一度、仙台方面に通り過ぎて戻ってきました。古ぼけた、セルフのスタンドでした。

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給油後、国道47号を山形側に戻って秋保への交差点を左折し、二口林道をめざしました。

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二口林道、二口峠は薬莱山へ 県境・田代峠で小休憩で紹介した山形県から奥羽山脈を越えるルートの一つで、自然災害の復旧工事などによって、なかなか通行できなかったコースです。

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今年、8月9日に全線舗装工事が完了して一般開放されました。宮城県側では仙台市秋保ビジターセンターで開通式が行われました。姉滝近くにある仙台市有地に駐車場を造る計画もあり、仙台市側は観光と山形市との交流事業を拡大しようとしています。

これに対して山形県側は開通式は行われず、大したニュースにもならずに終わってしまいました。両県というか、仙台市と山形市の仙山交流事業としての二口林道の開通に対する温度差がはっきり表れた結果だと思います。

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平日というのにマイカーが何台も走っていましたが、ほとんどは仙台ナンバーでした。

奥羽山脈の山々を登山していると宮城のハイカーと多く出会います。彼ら彼女らは、山形の人が羨ましいと言います。山形には鳥海山、月山、朝日連峰、飯豊連峰、吾妻連峰などの名峰がたくさんあって羨ましいと言うのです。宮城には大きな山が無いので奥羽山脈を登るというのです。

宮城の人たちの中には山形に対する憧れのようなものを持つ方がいらっしゃるのかもしれません。そういうことの現れが今回の二口林道に対する力の入れ方の差の様な気がします。

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二口渓谷自然歩道は昔歩いたことがあります。

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伝説の狩人・磐司磐三郎(ばんじばんざぶろう)由来の名を持つ磐司岩。

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昔々、職場の登山サークルで二口峠を横断した時のことです。新緑が芽吹き始めた頃、仙山線の一番早い山形駅午前5時発の列車で山寺まで行き、そこから二口峠を目指し、峠から宮城県側(当時は仙台市ではなく秋保町)を望んだ時の風景が今でも忘れられません。左に磐司岩、右にも大きな岩があり、山全体が萌黄色に染まっていました。

今の国土地理院2万5千分の1地形図には二口峠から旧二口街道の道がありませんが、昔の地形図にはしっかり道がありました。峠を真っ直ぐ下っていくと避難小屋にもなっている山形市役所の造林小屋があり、さらに下って行くと仙台藩の二口番所跡を示す標柱が立っていました。

途中、リーダーが竿秤の大きな分銅を見つけ、アケビのつるに吊るして持って帰りました。帰宅後、きれいに磨いて、座布団を作って家に飾っていました。

山形と仙台との間で行商人が二口峠を越えて往来ていたことの証でしょう。山形市にとっては笹谷峠とともに交易が盛んだったことは古文書などでもわかっています。山形からは紅花や農産物が、仙台からは海産物が行商人によって運び込まれました。このため、二口番所が設置されたようです。

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二口峠。上の写真は面白山方面からくる登山道です。下の写真は山形神室、笹谷峠へ向かう登山道の入り口です。

山仲間たちと仙山線の一番早い山形駅午前5時発の列車で面白山高原駅まで行き、そこから南面白山、二口峠、清水峠、山形神室岳、笹谷峠まで行き、関沢で最終午後5時発山形駅行きのバスに間に合うよう奥羽山脈を2度縦走したことがあります。

本来は1泊2日コースですが、途中に水場が無く、泊まることが不自由なので、若さと体力に任せて、1日で走るように登りました。今考えてみると無謀でした。

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ここから山形県側(山形市)に入ります。

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宮城側はあまり天気が良くありませんでしたが、山形側は天気が良いようでした。

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山寺千手院の北側、雨呼山(あまよばりやま)の南側の岩山が良く見えました。

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急斜面の山肌をつづら折りで走るので、山形側は絶景ポイントがたくさんあります。

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宮城側は夜間通行止めでしたが、山形側は夜間通行注意でした。こんなところにも、行政同士の意識の差が感じられます。

全線舗装になったので山岳観光道路の価値は高まってと思います。紅葉の頃は、たくさんのマイカーで大賑わいでしょう。所どころ、道幅が狭いので、通行には十分注意した方が良いと思います。


himajintaro at 07:30|PermalinkComments(0)道路 | 観光

2019年09月22日

岩出山へ  定義の三角油揚げ

蕎麦を食べ終わった後、国道457号をさらに南下しました。仙台市泉区の福岡小学校の少し南から右折し、七北田ダム方面に向かい、大倉ダム湖畔の大倉小学校をめざしました。

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このルートは昨年の牡鹿半島や松島方面でよく使います。

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時間に余裕があったので、定義に向かうことにしました。

定義

定義如来の西方寺には、年に1~2回、家族と出かけることがあります。揚げたての三角油揚げを食べてから西方寺にお参りに行くことがルーティンになっています。

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遅山仙人と、ここに来たのは2回目です。昨年の牡鹿半島 山形~多賀城編の途中に立ち寄っています。

仙人は中学の社会科教師らしく歴史や哲学としての宗教には興味はありますが、信仰心は全くありません。神社仏閣には好んで行きますが、祈りのために手を合わせることはありません。

宗教に自然科学的意味合いが出てくると理科の不得意な仙人には難問になってしまいます。

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昼食後、わずかの時間しか経っていませんが、ここに来たら油揚げを食べると言い出したので、私も一つ、お相伴に預かることにしました。

妻にLINEで定義に立ち寄ることを連絡したら、土産用の油揚げ2袋のオーダーがあったので買って帰りました。

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himajintaro at 06:50|PermalinkComments(0)観光 | お土産